校長だより(No7)

実物を見たり,実物に触れたりする体験は何事にも代えがたいものです。鶴岡八幡宮に続く段葛が見事な遠近法によって構築されていること。水中から高く飛び跳ねるイルカが実に大きいこと。間近で見る建造物が先人の知恵の宝庫であること。こうした実体験を通したことは深く記憶に残ります。安易に手に入ることとは大違いです。

*5月11日(水)から2泊3日の日程で修学旅行に出かけます。6年生が決めたテーマは『114人で協力し 一番楽しい最高の思い出をつくろう』です。

*今年度の修学旅行も,コロナ感染症予防対策を講じて実施いたします。見学地として東京方面は除外し,神奈川県・静岡県を見学地として計画をしています。6年生自身もその保護者の方も少しでも,当日安心して参加できるよう,過日開催いたしました説明会では,感染症対策について丁寧にお話させていただきました。説明させていただいた本校での感染症対策,旅行業者によるバス等での予防対策,宿泊ホテル及び各見学地の予防対策をしっかりと御確認いただき,最終的には御家庭からの旅行同意書をもって,参加・不参加を決めていただくことになっています。旅行中のみならず旅行前・旅行後にも御配意いただくことが多く,新しい生活様式下での学校行事を感じずにはいられません。

 

*この時代バーチャルに何でも体験できるようになりました。また,滅多に見ることができないような貴重な映像もお茶の間でお気軽に見ることができます。こうしたことは,「便利さの追求」として益々加速していくことと思います。どこにいても,安易に手に入る,大げさな言いようですが我々人類が追い求めてきたことのひとつだと言えます。

 

*その一方,実物を見たり,実物に触れたりする体験は何事にも代えがたいものです。鶴岡八幡宮に続く段葛が見事な遠近法によって構築されていること。水中から高く飛び跳ねるイルカが実に大きいこと。間近で見る建造物が先人の知恵の宝庫であること。こうした実体験を通したことは深く記憶に残ります。安易に手に入ることとは大違いです。友だちと過ごした楽しさだけでなく『最高の思い出』には,こうしたことも含まれるのだと思います。

 

*修学旅行の目的やその教育的効果は数多くありますが,一言でいうならば【集団がお互いを高め合える絶好の機会】であると思っています。思い出づくりもありましょうが,その取組の過程も含めて机上では学び得ない価値があると思います。

だからこそ,「修学旅行が楽しさを提供してくれる」のではなく,「楽しい修学旅行にするために自分は何ができるのか」そうしたことを考えられる6年生であってほしいと思います。ぜひとも【学び】のある学校行事にしたいと思います。