学校長より【令和2年度vol.32】(20/09/08)

 

核は固定してはならない

*運動会という大きな行事が待ちかまえています。コロナ禍によって大きく内容は変更していますが,クラスで,学年で,そして全校で取り組むこうした活動の中でこそ,子供たちはいきいきと動き,鍛えられていくものです。そうした中で,いろいろな子が様々な場面で活躍してくれることを願っています。

 

*以前勤めた学校(800人規模)で授業中はどちらかというと大人しく見られがちな女の子が『赤組応援団長』に突如立候補したことがありました。クラスの中でさえ,みんなを引っ張っていくということとは,全く縁遠い印象を持った子だったので驚きました。周りの友達から見たら『突如』に映った立候補も,本人によると1年前からの構想だったと聞き,さらに驚きました。

*『ホントに大丈夫?』という周囲の心配をよそに彼女はそれまで聞いたこともないような大きな声で赤組集団200人を引っ張りました。それから卒業までの半年間,いろいろな場面で積極的に活躍する彼女の姿がありました。

 

*学級の中に核を固定してはならないというのはこうした『事実』がどこの学級でも起こりうるからに他なりません。その時々に文化,スポーツ,レクレーションなどそれぞれの活動にふさわしい多くの子供が,核として認められ成長していけばいいのです。核の位置は,決して固定せずに可動的でなければなりません。特に小学校教育ではそうあるべきでしょう。運動会に限らず学校行事を通してクラスの中で,学年の中で,自分の殻を打ち破って活躍する子が出てくることを期待しています。

 

校長アイコン敷島小学校 校長  竹野 貢造

2020年09月08日08時15分