*毎年「いじめ」が原因による悲しい事件が新聞テレビ等で報道されます。
残されたメモには「友達からキモイといわれた。」とか「みんなかが自分のことを避けているように感じた。」など書かれていたそうです。
このことからも分かるように子供たちの生活の中で「友達」の占める割合はとても高いのです。
「友達がいるから学校が楽しい」とか「友達とケンカをしたから学校に向かう足取りが重い」などということも珍しくはありません。
*さて、ある本に次のようなことが書かれていました。
『私たちが生きていく上で、なぜ「友情」を結び深めることが必要なのでしょうか。
それは、これから歩む人生の道々に出くわすであろう困難を乗り越え、より充実した人生をつくるために必要なのです。
では、友情とは友達とのどのような関係のことなのでしょうか。』
*そこには「よい友情」とは「対等な関係」であり、その条件として6つのことをあげていました。
『よい友情とは、対等な関係のことです。
①やりたいことをいっしょに決められる。
②なんでも平等に分かち合うことができる。
③おたがいに信頼しあえる。
④どんな問題も、力を出し合っていっしょにのりこえられる。
⑤いいときも、悪いときも、たよりあえる。』
*前に6年生を担任した時にこの「対等な関係」について子供たちに話したことがありました。
子供たちには、それぞれに自分にとっていわゆる「親友」と呼べる友達を思い浮かべながらこの条件一つひとつがあてはまるかどうかを考えてもらいました。
*先に挙げた①~⑤については比較的、多くの子が「うん、大丈夫」という感じでした。
①やりたいことをいっしょに決められる。
②なんでも平等に分かち合うことができる。
③おたがいに信頼しあえる。
④どんな問題も、力を出し合っていっしょにのりこえられる。
⑤いいときも、悪いときも、たよりあえる。
しかし、6つめの条件をあげたとたんにかすかなざわめきを感じました。
その6つめの条件とはこれです。
『⑥それぞれが、ほかに友達を持っている。』
どうでしょうか。
友達関係に固執したり縛られたりするあまり,不自由になってはいないでしょうか。