進んで重い荷物を(校長だよりNo17)

*大学時代(もう,ン十年も前の話ですね)に山梨幼児野外研という研究会のお手伝いをした時期がありました。幼稚園生を夏と冬にキャンプにつれていくというのが大きな行事でした。キャンプでは現役の幼稚園・保育所の先生とも一緒になって「キャンプカウンセラー」として子供たちのお世話をしました。

キャンプの最終日,真っ黒になった年長さんの子供たちに向かって,ある保育園の先生がこんな話をしてくれたことがありました。

「重い荷物と軽い荷物があった時に,すすんで重い荷物が持てる人になってください。」

わずか5・6才の子に向けられた言葉ですがその時のことは良くおぼえています。

 

*担任時代,Aさんは山積みになっている漢字ノートをごそっとつかんで,いつもみんなに配ってくれました。Aさんとは違い,山積みされているノートの山から自分のものだけを抜き取ろうとした子がいたので「友だちの分も配ってくれない?」とお願いをしたことを思い出します。

 

*給食の皿は食器かごに2カ所に分けておくとうまく収まります。1カ所に重ねるとその分高くなってしまうので積み上げた皿は大きく食器かごからははみ出してしまいます。その日のクラスのスープ皿は,かごから大きく飛び出して積み重ねられていました。途中で気がついた子はいなかったのでしょうか。そのことを注意しようとしたその時,変に積み重なった食器をB子さんが直してくれていました。

 

*「気がつくこと」と「気がついたことを行動に移せること」には考えている以上に大きな壁があるのかもしれませんね。