校長だよりNO29

結婚式で感じた違和感

 

*ちょうど1年前に,姪の結婚式に招待されて出席させてもらいました。コロナ禍にも配慮して親族のみの結婚式でした。チャペルで感動的な式を挙げたあと,「食事会」と称した披露宴を行いました。

お酒を酌み交わし・・とはいきませんでしたが,親族同士,久しぶりの会食となりました。

*食事会の前に,記念撮影をしました。ベテランカメラマンが新郎新婦を真ん中に据えた後に親族を並べていきます。

テキパキと指示を出してくれるのですが,なんともマニュアル感が前面に出ていて少しばかり感動していた気持ちに水を差されたような気がしてしまいました。デジカメとはいえ,矢継ぎ早に30枚以上フラッシュをたきながら写真を撮られる経験も初めてでした。

 

*食事会場には,若いスタッフの方が10名以上いらっしゃいました。中には,アルバイト学生の方もいたのではないかと思います。感心したのは、スタッフの接客態度が素晴らしかったということです。

ぱっと見,『何の食材を使った料理なんだろう』といったお洒落な料理もテーブルに並ぶわけですが,その一つひとつ丁寧に説明をしてくれました。もちろん,マニュアルどおりといってしまえばそれまででしょうが,余計な説明はなく,必要な情報だけ上手に提供してくれていました。

 

*食事会場での若いスタッフ,ベテランカメラマン,違いは何だろうと今更ながら考えてみたら自分が感じた違和感に気がつきました。

指示は的確でありながら何となく心が伝わらなかった集合写真,仕方の無いことかもしれませんがその指示を出されるカメラマンの方は,あまり私たちに目を合わせることなく事を進めていたのです。

長年の経験で手際の良さは身につけていらっしゃったはずですが、ちょっと無機的に感じてしまった原因はそれだったように思います。

 

*「子供の目の高さで話す」という言葉があります。

文字通り物理的な高さもあるでしょうが,教師ならばその「高さ」の真髄は分かっています。

「目は口ほどに物を言う」という言葉もありますね。ただでさえ,マスクで表情や想いが伝わりにくくなっている昨今ですから,大切に考えたいものです。