地方病に関する出前授業がありました。

 4年生の社会科の学習は、教科書と、甲斐市が発行している社会科副読本「私たちの甲斐市」の両方を活用して地域の学習を進めています。そこには、地方病の記載があり、甲斐市も有病地であったことがわかります。本年度は、学習をさらに深めるため、昭和町にある風土伝承館杉浦醫院(医院)の 出井 寛 館長様にお越しいただき、地方病についての出前授業を行っていただきました。

 地方病とは日本住血吸虫(Schistsoma japonicum)の寄生によってヒトを含む哺乳類に発症する寄生虫病であり、山梨県甲府盆地底部、利根川下流域の茨城県、芦田川流域の広島県深安郡片山地区現在深山市神辺町、筑後川下流域の福岡県及び佐賀県の一部など、ごく限られた地域にのみ存在した風土病です。

 

 風土伝承館杉浦醫院は、地方病終息の歴史と杉浦父子の功績顕彰に加え、昭和町の風土を目の当たりにできる郷土資料館です。約3300平方メートルの敷地に大正から昭和にかけて建てられた木造2階建ての病院が、明治時代に建てられた母屋と並立しています。また、四季折々の自然が織りなす日本庭園と国の登録有形文化財に指定された5件の建造物を巡る散策スポットとしても愉しめる施設です。風土伝承館杉浦醫院ホームページの施設案内等でご確認のうえ、新たな文化発進拠点・杉浦醫院にご家族で見学に行かれることもお勧めします。