4月中に3人の本校生徒の投稿が、山梨日日新聞に掲載されました。2年生の深沢日向子さん、3年生の深沢美月さん、同じく3年生の小宮未裕さんです。
体育の授業の際に、スポーツに関することについて自分との関わりというテーマで書いた文章です。3人の文章は、どれも魅力的で、中学生らしい感性にあふれた素晴らしい文章だと思います。県内でもきっと多くの人の共感を呼んだことだろうと思います。
イチローさんの挑戦を続ける心 竜王北中2年 深沢 日向子 (2020年4月1日付け) ◇「イチロー選手はそもそも何をしたの」。そんな疑問が引退会見の記事を読んだ私の中に生まれた。もちろん顔も名前も野球選手だということも知っている。しかし何をしたのかは知らない。そこで私は、「イチロー 功績」と入力して調べた。そこには、米大リーグで「アジア人初の首位打者などのタイトルをとった」「84年間メジャーで破られなかったシーズン最多安打記録を更新」「日本プロ野球で7シーズン連続首位打者」と太字で書かれていた。さらに「生きる伝説」と米メディアで特集が組まれたという。私でも彼のすごさが分かった。 ◇その上で再度この会見記事を読んだ。すると二つの言葉が気になった。それは「できると思うから挑戦するのではなくて、やりたいと思えば挑戦すればいい」と、「自分の限界を見ながら、ちょっと超えていく、ということを繰り返していく」という言葉だ。私は、やりたくても無理だ、とあきらめたり、周りが気になって挑戦しなかったりしてしまうことがある。 ◇これを読んで少しずつ挑戦を重ねて自分の限界を超えていきたいと思った。そしてこの言葉は彼が全力で野球を続けたからこその重みがあると思う。この先「イチロー選手って誰」と質問されるかもしれない。私だったら功績に加えてあきらめずに挑戦する心を教えてくれた二つの言葉と、一つのことに全力で向き合っている姿をその人に伝えたいと思う。 |
人生を変える一言 大切な相談相手 竜王北中3年 深沢 美月 (2020年4月6日付け) ◇私は元競泳選手、宮下純一さんの記事を読んで、人は誰かに助けられ、支えられながら生きているんだなと思いました。そう思ったのは、中学3年生だった宮下さんが水泳をやる意味を考えていた時に、保健体育の先生から「壁をこえる姿を見てみたい」と言われたところです。 ◇その一言が宮下さんの気持ちを動かし、人の未来を変えていく言葉には大きな力があるんだなと思いました。そして宮下さんは「オリンピックで活躍する」という大きな目標を改めて考え、実際に北京オリンピックの男子400mメドレーリレーで銅メダルを取るという活躍をしました。とてもすてきだなと思いました。 ◇もし保健体育の先生にあの一言を言われていなかったら、オリンピックでの銅メダルはなかったのでしょうか。そう思うと、言葉の力と人から受ける影響はすごいと思いました。自分自身に置き換えてみても、悩み事を相談できる友達や先生がいなかったら、今はないのかなと思います。そのことを忘れずに毎日を感謝し、今度は自分が誰かに影響を与えられる人になりたいです。 |
イチローさんの引退会見に学ぶ 竜王北中3年 小宮 未裕 (2020年4月27日付け) ◇「言葉にすること。難しいかもしれないけど、言葉にして表現することっていうのは、目標に近づく一つの方法なのではないかと思っています」。私は、イチローさんの引退会見の言葉にとても共感します。1年生の2学期末テストが私は、とても嫌で「テストがなくなればいいのに」や、「テスト嫌だ」とテストの日までずっと言っていました。テストの結果は、今までで一番悪く、私はとても落ち込んでいました。 ◇そんな時、母に「言葉にすると、現実になってしまうんだよ。テストが嫌だとずっと言っていたから脳に勉強の内容が入らなかったんだよ」と言われました。私は、半信半疑で次のテストでは、「あと少しで楽しいことが待っているから頑張ろう」と自分にプラスの言葉をかけました。すると、テストの結果は少し上がりました。次のテストからも続けていき、今も少しずつ成績が上がっています。 ◇しかし、成績を上げるということばかりで、目標を決めていませんでした。これからは目標を決めて言葉にしようと思います。イチローさんは、「やりたいならやってみればいい。できると思うから挑戦するのではなくて、やりたいと思えば挑戦すればいい」とも言っています。私にはたくさんやってみたいことがあります。だから、やりたいことに挑戦をし、挑戦したことに目標をもち、その目標を言葉にして、目標に少しずつ近づいていきたいと思います。 |