●学校教育目標

更新日:2008年04月24日

1学校教育の課題
 20世紀における我が国の学校教育は、産業の飛躍的発展に大きな役割を果たしてきた。一方、急速な経済成長は、物の豊かさと便利な生活を生み出したが、同時に、人間関係の希薄化や自己中心的な傾向を助長し、「心の貧しさ」をも生み出した。そのことは、いじめ・不登校、青少年の非行の増加・凶悪化などの憂慮すべき諸問題となって表面化している。 さらに、少子・高齢化、国際化、情報化、科学の高度化、環境問題への対応等に拍車がかかることが予想される。このような、社会の激しい変化と人々の価値観の多様化は、一方では「学力不足の問題」,また他方では「いじめによる自殺の連鎖」等の社会問題を生み,戦後教育を支えてきた理念法としての「教育基本法」が,具体的施策の観点が盛り込まれた「新教育基本法」へと改正された。
 これらを受けて21世紀の教育を展望するとき、現行の教育基本法の精神を踏まえつつ,新たに加えられた「公共の精神」「伝統と文化の尊重」「我が国と郷土を愛する」内容も加えていかなければならない。更に,基礎学力の定着を追求すると共に、「生きる力」をはぐくむことを重視する教育の方向へ、知識の教え込みから全人教育の方向へと、学校教育の方向転換を図らなければならない。
 幸いなことに、中学校としては適正規模である本校は、「生きる力」の育成について生徒一人ひとりに目を向けた対応が可能である。学ぶ意欲を高める教育課程の編成、個性を伸ばす教育の充実、望ましい生き方を求める道徳、人権や福祉の尊重・英会話を切り口とする国際感覚に満ちた生徒の育成、地域の人材を活用した特色ある学校づくり、生涯学習社会にふさわしい地域に開かれた学校づくり、及びそれらの実現を図る教職員の資質等々、60年の歴史的な積み上げの中に多くの財産の蓄積もある。
 完全学校週5日制、指導内容の厳選、総合的な学習の時間の本格的開始等、新指導要領による教育改革が定着した今日、学校が家庭や地域社会と密接に連携を図る中で、学力の向上と意欲的な学びを根底から支える創意ある敷島中教育の展開のために、より一層信頼される学校づくりに努めたい。

2学校・学級経営の基調
 学校教育活動は、言うまでもなく学校教育目標の具現を効率的に追求していくものでなくてはならない。生徒の人格形成・学習面・生活面における指導効果を上げるためには、学校という組織の活性化は欠かすことのできないものである。学校が生き生きと活動し、教育効果を上げるためには、学校の組織を構成している教職員及び生徒の人間関係が大切になってくる。そこで、「学校経営は、人の和なり」を基盤にすえた経営を行っていきたい。
 「和」を基調にした経営は、信頼と強調、また協力体制に満ち、愛情あふれる明るい学校環境を創造し、大きな力を生み出す。このことが学校・学級という組織の活性化につながる源となる。逆に和の欠如は、連帯や協調性を欠き、統一や信頼関係が崩れ、集団としてのまとまりを失う。このことは、教育活動及び父母や地域との連携にも影を落としかねず、教育目標具現化に大きな負の影響を及ぼす。
 学級は、学校教育目標をはじめ、教育課程実際に実践していく場である。また、生徒が1日の大部分を過ごす生活の場でもあるため、生徒にとって精神的安らぎのある「心の居場所」でなくてはならない。そのため、教師と生徒、生徒相互の望ましい人間関係の確立こそ学級経営の最大の眼目である。助け合いや励まし合いのある信頼に満ちた学級こそ、学習効率を最大にするばかりでなく、いじめ・偏見差別・仲間はずれ・不登校・学校生活への不適応等の発生を見ない望ましい学級集団となる。
 生徒と生徒、担任と生徒及び父母との間に心の交流を基にした会話が成立していれば、学級における教育活動の展開に計り知れない大きな効果を上げるであろう。

3学校教育目標
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4教育目標具現化に向けて
 人は社会生活を営むが故に人である。学校は、そのための基礎・基本を身に付ける場であり、生徒が将来社会の中で自己実現をするための「生きる力」を育むことを目的として教育目標を設定し、教育課程を編成・実施して行かなければならない。
 教育目標設定に当たっては、大きな変化が予想される21世紀を生きる人間づくりを学校教育の基本に置き、目指す生徒像を具体的に知・情・意・体の4点に集約し、その調和の上に立つ「生きる力」の育成を、創意と特色ある学校教育を推進する中で目ざしたい。また、知・情・意・体の調和の上に形成される「生きる力」の中にこそ、望ましい徳育が形成されるものと考える。
 近年の教育動向を見ると、そのあり方が生涯学習社会へと移行されるに伴い、既習知識の量より学習意欲や既習知識の活用に教育の重点が移行されているが、教育の不易な面を捉えている本校教育目標に変わりなく、今まで以上に自主性の育成に意を注ぐ必要がある。
 そのためには、生徒が主体的に活動できる学びの場や学びを支える活動の場を確保することが重要である。そこで、集団のルール(社会性)を大切にし、周囲の人ととの関わりの中で個を尊重し、「人としての心」を持った、個性豊かな意欲的な生徒の育成を目指さなければならない
 学習指導要領、県指導重点、本校の伝統などを十分考慮し、地域や保護者の願いと生徒の実態に応じた学校教育目標の具現化に向かって、特色ある学校づくりを全力で目指すことが我々教師の責務であり、そのために研鑽努力をし、指導と評価の一体化や学校評価など、教育活動の工夫・改善を心がけていかなければならない。
 そのために、次の点に配慮し教育目標の具現化に努めたい。
 (1)教職員の英知を結集し、理解と協力の和で結ぶ学校づくり努める。
 (2)生徒一人ひとりの自己実現を目指す学校づくりを推進する。
 (3)有機的な結びつきのある、組織体としての学校づくりに努める。
 (4)研修活動を活性化し、自ら学ぶ授業づくりを推進する
 (5)3年間を見通す計画的で体験的な進路指導に努める。
 (6)安全で充実した学習活動を支える教育環境作りに努める。
 (7)地域を生かした特色ある学校づくりに努める。

5学校経営の重点
 (1)個性化を目指す生徒観の共通化を図る。
 (2)課題追求学習を目指す授業改革に取り組む。
 (3)集団の組織化を図り、緊密な人間関係を育成する。
 (4)情操の深化を目指す合唱活動の充実を図る。
 (5)体力増強を図り健康教育を充実させる。
 (6)規律ある日常生活の指導を徹底させる。
 (7)親と共に「生きる力」の育成の活動を進める。
 (8)社会の変化に対応する今日的課題への取り組みを推進する。

6教科・道徳・領域等の指導重点
 (1)教科・総合的な学習・選択教科の指導重点 …「常に課題意識をもち、進んで学ぶ生徒」
   1.一人ひとりの能力適正を適格に把握して、個に応じる指導の工夫をする。
   2.21世紀の社会変化に積極的、且つ柔軟に対応する資質や能力を育成する。
   3.生徒に基礎的、基本的内容が確実に定着するような,年間指導計画の立案と活用に努める。
   4.自ら課題を見つけ、考え、判断する、自主的な学習の意欲化に努める。
   5.生徒の興味・関心に応じる選択教科の設定
 (2)道徳指導の重点・・・・・・「豊かな感性と思いやりの心の育成」
   1.望ましい生活習慣を身につけさせ、社会生活に必要なモラルを高める。
   2.年間計画の立案と活用を図り,道徳的実践力の育成に努める。
   3.家庭、地域社会との連携を図り,あらゆる人間関係の中で,思いやりの心.いつくしみの心を育て、豊かな人格形成を目指す。
 (3)特別活動の指導重点・・・・・・「何事にも全力を尽くし最後までやり抜く児童」
   <学級活動>
    ・望ましい学級集団づくりを通して、よりよい人間関係を築く。
    ・自己の特性を理解させ、意欲的な活動を通して将来への展望をもたせる。
   <生徒会活動>
    ・学校生活の充実、向上を図る活動を実践させる。
    ・学校生活を楽しく充実したものにするための集団活動を展開させる。
    ・自主的活動を通して個性の伸長を図り、自治的・公民的資質を培う。
   <学校行事>
    ・学校生活をより豊かで充実したものにする、総合的・体験的活動を展開させる。
    ・自主的・実践的活動の場とし、個性発露の場ともする。
 (4)生徒指導の重点・・・・・・「正しく判断し、行動する生徒の育成」
   1.日常生活において、生徒一人ひとりとの心のふれあいを重視し、深い信頼にもとづく好ましい人間関係をつくる。
   2.教師の指導体制を確立し、問題行動防止についての共通理解をもち、学校全体として対応する。
   3.生徒の実態を把握し、原因を明らかにした上で適切な指導措置をとる。
   4.学校、家庭、地域との連携を密にし、協力して望ましい生徒の育成に努める。
   5.関係機関、諸団体等と密接な連絡をとり、情報交換に努め、情報を生かした早めの生徒指導や不審者等への対応を取る。
 (5)保健・安全指導
   1.基本的生活習慣の確立により、心身の健全発達を図る。
   2.学校事故の防止及び交通安全指導の徹底に努める。
   3.衛生的な環境づくりに努める。
    ・適度な照明、机やイスの適当な高さなど学習しやすい学級環境をつくる。
   4.自他の命の大切さや安全意識の向上について、計画的・系統的に指導し、危険から身を守る知恵の育成に努める。
 (6)給食指導
   1.給食指導を通して、食に対する基本的知識を身につけさせる。
   2.基本的な躾を徹底させる。
    ・時間、服装、配膳、マナ-、片付け、あいさつ等。
 (7)情報教育
   1.情報を自ら、選択・活用・整理・発信できる能力を育成する。
 (8)国際理解教育
   1.ALTとの人間関係を深め、外国語教育の充実を図る。
   2.あらゆる領域において諸外国の実情を把握させ、その文化等についての理解と同時に、我が国の文化並びに伝統をも尊重させる。
 (9)環境教育
   1.全教育活動を通して、資源の有効利用や環境保全について、主体的に考え行動できる資質を培う。
    ・体験的活動を通し、主体的実践力を身につけさせる。
    ・新聞や牛乳パック・空き缶回収への取り組みを通して、リサイクルへの意識を高める。
 (10)福祉教育
   1.甲府養護学校・わかば養護学校との交流を通して、思いやり・いつくしみの心を育てる。
    ・福祉施設訪問を中心に道徳指導と関連づけた活動の展開をする。
    ・総合的学習において、ボランティアによる福祉体験活動等の実施。
 (11)特別な支援を要する教育
   1.特別支援委員会を中心に、生徒の特別な教育ニーズを把握し、必要な教育的支援を効果的に行える学校体制づくりと条件整備の取り組みを行う。
    ・ノーマライゼーションの進展に合わせ、交流学級や学年との交流を可能な限り積極的に行っていく。
    ・個々の障害に対応する学校体制を整備する。
 (12)心を耕す読書教育
   1.心を豊かにする読書指導を積極的に行う。
   2.情報源としての図書館の利用推進を図る。